素人レンズ教室−その6 

収差(4) 非点収差
 


ご好評いただいている?素人レンズ教室ですが、講師が多少疲れてきておりますので、少々内容を小分けにしていきたいと思います。

ということで、本日の講義は
非点収差」のみです。

非点収差はまず作例から行ってしまいましょう。
先日お見せした、収差作例から「Kino-Plasmat 50mmf1.5 開放」を持ってきますと、、、


 
 

まさにこの 「ぐるぐる」 ですね。
もちろんこのレンズは有名な暴れレンズでして、非点収差のみならず、球面収差もコマ収差も出ますし、ボケの形が偏平になるだけでしたら、「口径食」でもそうなりますので
結構紛らわしいです。
ただ、大口径レンズ、たとえばNoctilux50mmf1.0も開放では光ボケがかなり扁平になるのが観測されますが、口径食では単に形が変わるだけで、これほどぐるぐるとした
感覚にはなりませんので、違いはわかると思います。

非点収差の仕組みについては、この下の解説図をよく読んで見てください。今回も手作りです。
非点収差の解説は立体的に頭でイメージすることが大事ですから、ちょっと球面収差より難しいかもしれません。
レンズを「横からと上からと」見ていただきますよ。


 

ポイントは

 @光軸に斜めに入射してくる光線の場合、垂直方向と水平方向での見かけのレンズの形(曲率)が異なってくることなどから発生する。
 A中心(光軸上)では発生しない。
 
B収差の形が、円周型(ぐるぐる型)か、垂直型(放射型)かはレンズの個性とフィルム位置などによって変化する。

ということでしょうか。

レンズ教室-21もご参照ください。


さてご理解いただけましたでしょうか? ではコメントお待ちしております。


 
 
 
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