MS-MODE-S 50mm f1.3
 

Lens Data

Lens Unit

Lens Photo

発売 2006年
構成 4群5枚 ゾナータイプ
最短撮影距離 メートル
サイズ 51.2mmx35.7mm
重さ 136グラム
フィルター 49ミリ

Lens Impression

2006年2月が発売予定でしたが、手元に来たのが10月と言うことで、本当にお待ちしました。とは言うものの、個人の力でこれだけの製品を作るということは並大抵のことではないので、待っていてもただ楽しみなだけでした。私の個体番号は010で10番目。007が欲しかったのですが、タッチの差で逃しました。
いざ手にとって見ると予想以上に「できが良い」のに感心です。まったく粗い造りの部分もなく、丁寧ないい仕事です。唯一の欠点は絞りの操作でヘリコイドが動いてしまうこと。まあ私は開放しかほとんど使わないのでなんの問題もありませんが。手作りだけあって個体によっては、ゴミが見られたりするようですが、私のはperfectです。


 Photos with MS-MODE-S 50mmf1.3
 
2016
Narita Gion matsuri
(成田祇園祭り)

ちょうどこの日は誕生日。季節は梅雨の真っ最中ですので、案の定かなりの雨が降っていました。MS Opticalが初めて世に出したこのレンズを持ち出すのは本当に久しぶり。宮崎氏一つ一つ調整して出荷した私の一本はややソフトに仕上げたしっとり系の絵作りに仕上がっています。
作例を見ていただくと、ボケはまさにゾナータイプ。ダブるガウスタイプに比べて2線ボケは少ないですが、非点収差やコマ収差などの流れがやや強めに出て、立体感を増してくれています。

I visited Narita just on my birthday. Because it was in the middle of Japanese rainy season, it was quite rainy as expected. It has been a long time since I took this very 1st lens of MS Optical. Mr.Miyazaki had adjusted this lens one by one by his own hands , which I ordered to be rather soft and moist taste.
The bokeh is real sonnar type. It shows less 2 lines bokeh to compare with that of Double Gauss type, but shows rather strong disordered flow by its astigmatism and coma aberration which I think increasing its 3D description.

2008
Hampton court
(ハンプトンコート)

ハンプトンコートといえば、ヘンリー八世ですね。もともとはヘンリーの家臣で枢機卿であったウルジーが建築し自身の宮殿兼住居としていたものですが、後にヘンリーに取り上げられてしまいます。ウルジー自身も反逆罪で逮捕され獄中で自殺するという始末で、このスキャンダルはそもそもこの宮殿が欲しかったヘンリー八世が意図的に仕組んだものと噂されたほど、素晴らしい建築です。
今回はMS-MODE-Sの描写を楽しむということで、建物はあまり写さず、人物・花・果実などを中心に撮影しました。カラフルな花などは、丁度この時期に宮殿庭園で開催されていたフラワーショーからのものです。
このレンズは「ゾナータイプ」。一般にゾナーは被写体はクリアに、ボケは素直ながらも、周辺に向けて「溶けるような感じ」で落ちていくといわれておりますが、果たして今回はどうでしょうか。


2007
Shibamata,Tokyo
(柴又)

帝釈天の庭園で撮影しました。室内でのMIX光でのこのレンズの描写は相当「綺麗」です。個体差があるこのレンズの中でも結構あたりだったかもしれません。滲みレンズ軍団がなければ、軽量だし常用レンズとして十分使えるレンズです。


2006
Around the corner
(近所で)

雨の中でちょこっと写したせいか、2枚目はブレてしまいました。でも雨のしっとりした空気が良く映っているので、ここに上げてます。


2006
Ginza,Tokyo
(銀座)

非常に透明感のある描写というのが第一印象です。ボケも素直だけど、周辺ではちょっとした滲みも出て、よく考えられて作っていると思う。絞るときわめてシャープで、切れ味も鋭くなります。


 
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