Primoplan 5cm f1.9
 

Lens Data

Lens Unit

Lens Photo

・製造メーカー : Meyer Gorlitz
・製造番号 : 673275
・設計者 : Stephan Roschlein & Paul
Schafter
・製造年 : 1934-5
・特許番号 : DE 1387583
・特許申請日 : 17/16/1936
・レンズ構成 : 4群5枚 変形エルノスター型
・重量 :  244g
・最小絞り値 : f16
・絞り枚数 : 12
・最短撮影距離 : 1m
・マウント : ライカスクリューマウント

Lens Impression

プリモプランは、キノ・プラズマート、マクロ・プラズマートと並ぶHugo Meyer社の人気レンズです。
特に、外見が「キノコ」に見立てられる、「当レンズ、マクロ・プラズマート5cmf2.7、3.5cmf2.7」の3本は、特に希少価値の高いレンズとして珍重されているようです。
設計者はStephan Roescheinで、1930年代前半に設計され、1934年から販売されました。 (Stephan Roescheinは、1936年にSchneider社に移り、Albrecht Toronierの後継者となった人物です。)
レンズ構成は「独特」のものですが、タイプとしては、後にゾナータイプに発展したベルテレ設計の「エルノスター・タイプ」に分類されます。
4群4枚のエルノスター基本形の第2群を「貼り合わせダブレット」に変更した形態ですが、絞りの位置が2群・3群の間にあるのも、エルノスター基本形とは異なります。

生産はまず、当モデルであるライカマウント5cmf1.9、そしてコンタックスマウントの5cmf1.9が発売され、ほぼ同時期にEXAKTA VP(ナハト・エキザクタ)用の8cmf1.9が生産されました。
一眼レフへの対応は基本形がエルノスターであることからバックフォーカスが短いという特徴があるため、やや遅れました。 結局、基本設計Lenの5cmでは困難であり、焦点距離を58mmに延長して1937年にEXAKTA用レンズとして製造が開始されました。

--------------------------------------------------------------------

Hugo Meyerが製造したライカマウントレンズはそれほど多くないが、どれも非常に優れたデザインである。
なかでも「キノコ3兄弟」ともいわれるMakro Plasmat 5cm f2.7, 同3.5cm f2.7, Primoplan 5cm f1.9の3本は美しさが際立っており、中古市場でも極めて高値で売買される超レアアイテムとなっている。
 
PrimoplanはMakro Plasmatと比べキノコの笠の部分が細いのが特徴であり、好みが分かれるところであるが、太めに見える鏡胴との落ち着いたバランスを好むファンも多い。Makro Plasmatにはニッケルとクローム両方の仕上げがあるが、Primoplanはクロームのみでニッケルメッキのボディは未だ目にしたことがない。

プリモプランのレンズ構成は独特のものであるが、レンズタイプとしては、後にゾナーに発展したルードヴィヒ・ベルテレ設計の「エルノスター型」に分類できるであろう。4群4枚のエルノスター基本形の第2群を「貼り合わせダブレット」に変更した形態だが、絞りの位置が2群・3群の間にあるところも、エルノスター基本形とは異なる点である。
レンズの生産は、まず「キノコ型」のライカマウント5cm f1.9から始まり、次にコンタックスマウントの5cm f1.9が少量作られ、ほぼ同時期にExakta VP(ナハト・エキザクタ)用の8cm f1.9の製造が始まった。

一眼レフへの対応はやや遅れる。設計の基本形がエルノスター型であることから、バックフォーカスが短いという特徴があり、その対応に時間が要したためである。結局、当時の材料・技術では5cmのままでは困難であり、焦点距離を5.8cmに延長して1937年にExakta用レンズとして製造が開始された。


.

 Photos with Primoplan 5cm f1.9
 
2016
Kamakura
(鎌倉古民家撮影会)
 
当日ズノーと一緒に持参したのが、このプリモプラン5cmf1.9です。
ページを見比べていただくと、レンズの味わいの違いがよくわかると思います。

街中をスナップするときにはやはりこちらのほうが使い易いですね。それでも周辺にはプリモプランらしい収差の味わいは十分出ます。
モデルさんの撮影結果では、個人的にはズノーのほうが自分の好みには合っていると感じました。もちろんプリモプランで被写体はしっかり捉え、周辺で楽しむという描写も素晴らしいものだとは思います。
さてどちらを好まれますか?

The lens I brought together with Zunow 5cmf1.1 PingPong is this Primoplan 5cmf1.9.
I recommend to compare both page to recognize the difference of these lenses.

I prefer to use Primoplan for snap photo in town. You can enjoy the eminent taste of Primoplan at around peripheral areas.
I personally liked Zunow more for takeing phots with models. Of course, I declare the description of Primoplan taking main subject firmly and at the same time to give the pleasure at surrounding areas is also so fantastic.
2014
Yokohama,Yamate
(横浜、山手)
 
この日の撮影も中間絞りが多くなりましたが、一部は開放での作例もありますので、見比べて
ください。開放では、中心部はクリアに、周辺部は非点収差がメインのぐるぐるしたボケ味が
楽しめます。

I took mainly at middle aperture also on this day, but you can distinguish some photos are taken at full aperture.
I engoy the combination of sharp description at center and swirling bokeh around peripheral area because of astigmatism.
2014
Kamakura
(鎌倉)
 
いつものように、中間絞りでスナップしました。
被写界深度の幅が広く、とても使いやすいレンズだと感じました。

I took Snap photos around Kamakura station at middle aperture of Primoplan.
I felt Primoplan 5cm has rather wide depth of field to let me feel easier to use.
2014
Mandara-Do Remains
(まんだら堂遺跡)
 

まんだら堂遺跡はほとんど知られていないと思います。
横須賀線で鎌倉から逗子に向かう途中にくぐるトンネルの上部がほぼその位置にあたります。
この日は非常に日差しが強く、プリモプランをかなり絞り込んで撮影しました。
非常にシャープでくっきりとした画像をご覧いただけると思います。

I think Mandara-Do Remains is not well known in public.
It is located above the tunnel between Kamakura station and Zushi station on Yokosuka Line.
It was such sunny day with strong sunshine, I took photos mostly at very closed aperture,
 you could see very sharp and clear expression with Primoplan.


2014
Minka-En
(民家園)
 
民家園には初めて伺いました。予想していたよりも広く、整った施設で驚きました。
室内は基本的にかなり暗いので、なかなか人を入れてのスナップは困難ですが、光の雰囲気を
追い求めるだけでも、あっという間に時間が経ってしまいました。

It was my first visit to Minka-En. I was surprised to realize it is bigger and nicely arranged
facility than I expected.
It was rather too dark inside each old house to take photo with people, but time has passed
so quick only to persue the better atomosphere of lights coming in.
2014
Kameido Tenjin shrine
(亀戸天神)
 

プリモプランを持って藤の花が満開の亀戸天神に行ってまいりました。
曇天でやや暗かったですが、むしろ花と人物を同時にスナップするにはよかったと思います。
人物スナップはf4.0程度に絞っています。花だけの写真は開放が中心。
とにかく、少し絞ったときの、被写体が浮かび上がってくるような立体感が素晴らしいレンズですね。
開放では球面収差の影響か柔らかく、周辺は非点収差によるぐるぐるボケが見られます。
硬軟併せ持った見事なレンズだと思います。

I took Primoplan to enjoy Wisteria blossoms at Kameido Tenjin Shrine.
It was a doom cloudy day but better to take photo of flowers and people at the same time.
Closed apperture around f4.0 to take snapshot, and full aperture to take flowers.
I was surprised at the 3 dimentional good expression at a little closed aperture.
And it is rather soft description at full aperture because of spherical aberration acompanied by swirling bokeh around peripheral area.
I think it is a so wonderful lens with hard and soft taste together.


 
home